5連休初日に、『賢く歳をかさねる人間の品格』(坂東眞理子著)を読みました。
いい本を読めてよかったというのが、素直な感想です。
この本は、この文章で始まっています。
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「人生は後半戦が面白い」
2020年、だれもが予想していなかった新型コロナ禍の結果、
今までの常識が通用しなくなり、戦後75年の間に培われた社会観、
人生観、経済観が大きく変わろうとしています。
私達人生後半期の生活も役割も人生観も変わりはじめています。
現代の日本では、年を重ねると、若さを失い、美しさを失い、
仕事を失い、収入を失い、友人を失い、知的好奇心や向上心を失い、
人間としての尊厳を失うとされてきました。
今までの高齢者は、「あいうえお」でした。
「あ」あきらめ、「い」いじわる、「う」うちむき、
「え」えんりょ、「お」おくれた、
イメージを持たれていました。
それでは、これからの高齢社会は、暗くなるばかりです。
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失うものがたくさんありますが、知的好奇心や向上心さえあれば、
ほかのものの喪失は、気のせいといえるのではないかと私は思います。
そんな私の、「あいうえお」はこうです。
「あ」ありがとう、「い」いい感じ、「う」うれしくなる、
「え」笑顔でニコリ、「お」おめでとう
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できれば、この長い後半期を単に、
自分自身が健康で安楽に過ごすことだけを目指す利己的な過ごし方ではなく、
社会をよくするために少しだけ周囲の人、困っている人の手助けをしよう。
利他的に生きようとする心意気を持ちたいものです。
こうした利他的な生き方をすると、世の中も自分の人生も変わります。
若い時のように家族や職場・職業への義務に縛られることなく、
のびやかにかつ一段上の視点で、物事を見、若い人をサポートし、
自分自身も錆びつかない生き方ができるはずです。
それが、社会をよくするだけでは\なく、私達も幸福になります。
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まさに、人生の後半戦を面白くする生き方ですね。
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今の日本の長寿社会では、青春、学生期が、
一人前の社会人、職業人になる修行をする20歳代末くらいまででしょうか。
その後30歳代から50歳代までは、一人前の働き手として活動し、
結婚し、家庭を持ち子どもを育てる人生の盛りの朱夏・家住期です。
60歳代、70歳代は社会活動に範囲を広げ、
次世代の育成や社会貢献に活動を広げる白秋・林住期。
80歳代以降は玄冬期・遊行期という感じでしょうか。
とかく、日本人、特に男性は定年で退職すると林住期を飛び越して、
すぐ遊行期に入ってしまう感じでした。
女性は、孫育て、親の介護などの「仕事」で、
6-70歳代でも忙しいのと対称的です。
(中略)
秋はすてきな季節です。まだ厳しい寒さはなく気候はおだやかで、
これまでの努力や仕事の成果が収穫として実ってきます。
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そうだよね。
いまが実りの秋なんだよね。
写真には、特に意味はありませんが、
リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、
散歩中に撮ったものを適当に貼っています。