【学びの時間】選択できるということ① 心の自治権

ナポレオン・ヒルの『成功哲学』からの引用

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人間は自分の心の自治権を天から与えられている。

自分の心を自分で決めるということが、

いかに素晴らしいものであるかということを知っておかなければならない。

人間が他人ではなく自分の人生を生きること、

他人の考えではなく自分の考えを持つこと、

自分の願望や目標を見つけて、それを達成すること、

そのために天は人間に自治権を与えてくれたのだ。

この奥深く、かつ特権ともいえる自治権を行使することによって、

人生そのものが豊かになり、それによって、すべての中で最高の富、

すなわち、心の平安を得ることができる。

こういう心の平安とは、

それをなくしては真の幸福はありえないという平安のことである。

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天から与えられた心の自治権はどこへ行ってしまったのだろうか?

最近のミャンマー情勢、香港やウイグル自治区の人権問題、などなど。

人一人ひとりが、自分の生き方を選択できることは、当たり前なこと。

その当たり前が、究極の社会的課題となっている。

 

では、今の日本に、一人ひとりの心の自治権はあるのだろうか?

日本人に、心の平安はあるのだろうか?

 

今日Sol Cafeページに書いた問いがある。(下記)

一見、この問いの状況は、上記引用文とは関係なさそうに見える。

しかし、それは深く関係していると、私には思えるし。

これを「子どもの問題」や「教育の問題」ととらえると、

本質とは違うところに焦点を合わせることになると思っている。

それについて、じっくり考えていきたいと思ったことが、

すごくたいそうな問いや、この書き始めにつながった。

 

キーワードは「選択できる」ということだと思います。

 

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≪ 今日のはてな? ≫  日本、どうする?
 
『「探求」する学びをつくる』藤原さと著に、こういうデータがありました。
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日本の国際的な学力パフォーマンスは非常に高い。
 2018年OECDのPISA調査 数学1位、科学的リテラシー2位
 
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非認知能力に対するどの項目においても、比較9か国において大きく差が開き最下位
 2019年11月発表 日本財団により18歳未満の意識調査
 (対象国:日本、インド、インドネシア、韓国、ベトナム、
      中国、イギリス、ドイツ、アメリカ)
  自分を大人だと思う 
    ①中国96.5 ⑧韓国49.1 ⑨日本29.1
  自分は責任ある社会の一員だと思う 
    ①中国96.5 ⑧韓国74.6 ⑨日本44.8
  将来の夢を持っている
    ①インドネシア97.0 ⑧韓国82.2 ⑨日本60.1
  自分で国や社会を変えられると思う
    ①インド83.4 ②韓国39.6 ③日本18.3
  自分の国に解決したい社会課題がある
    ①インド89.1 ⑧ドイツ66.2 ⑨日本46.4
  社会課題について家族や友人など周りの人と積極的に議論している
    ①インド83.8 ⑧韓国55.0 ⑨日本27.2
 
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内閣府の調査、OECDの調査でも似た傾向がある。
 内閣府 平成26年版「子ども・若者白書」
  ・自分に満足しているか
  ・ゆううつだと感じるか
  ・うまくいかないことにも取り組むかどうか
これらが、7か国中、ダントツの最下位
 
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教員の自己肯定感も海外比較で極めて低い
 OECD国際教員指導環境調査(TALIS2018)
  生徒に自信を持たせることができる: 
     参加国平均86.3 日本24.1
  生徒に学習の価値を見せるように手助けできる:
     参加国平均82.8 日本33.9
生徒にとって学校が「自分の才能と情熱が出会う場所」として機能していない。
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あなたの身近に、こんなことを感じることはありますか?
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私は、東京都内・神奈川県東部・埼玉県南部の小中学校に何度も足を運び、
小学校高学年、中学生のために、ドリームマップ授業をしていて感じるのは、
地域差、学校差はあるものの、10歳くらいから、
子どもたちの自己肯定感・自己効力感がかなり下がってくるということ。
 
私には他国との比較はよくわからないが、
かつて、3度の海外駐在と数多くの海外出張、
多くの外国人と接してきた経験から感じることがある。
日本は、すばらしいステキな国で、日本人として生まれたことに感謝してる。
だからこそ、もっと日本人が「心の自治権」を大事にしてほしいと思っている。
 
思いつきで書き始めたが、このあと何回か、かなり深く考えることになりそうだ。
 

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写真には、特に意味はありませんが、

リンクしてシェアしたときに、写真があった方が見栄えがいいので、

散歩中に撮ったものを適当に貼っています。