『教育の完全自由化宣言!』天外伺朗著で、
さかなクンのコラムが紹介されています。
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彼は、魚が好きが高じて、
水槽と間違えて吹奏楽部に入ったというエピソードが
インターネットに載っていましたが、
そこで、ひとりが仲間はずれにされるといういじめを目撃した。
中1のときだ。
そして、それとまったく同じことが魚のメジナでも発生することを発見した。
せまい水槽に入れると、一匹を仲間はずれにして、みんなで攻撃を始めたのだ。
けがをしてもかわいそうなので、そのメジナを別の水槽に移すと、
今度は別の一匹が選ばれて、再びいじめが始まってしまった。
「広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じ込めると、
なぜかいじめが始まるのです」
彼は吹奏楽部で仲間はずれにされていた子を誘って、よく魚釣りに行った。
海辺に並んで釣り糸をたれているだけで、
その子はなぜか、ホットした表情になっていたという。
「話を聞いてあげたり、励ましたりできなかったけれど、
だれかが隣にいるだけで安心できたのかもしれません」
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天下伺朗さんは、教育再生会議に触れて、こんなことを言われています。
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「いじめという現象に対して、いじめっ子を処罰しても、
何の解決にもならない」
ということは、教育現場のことは何も知らなくても、
少し人間のことを知ってさえいれば、すぐにわかることだ。
それを、日本の叡智を集めたはずの、
教育再生会議の先生方はなぜわからないのだろう。
これが「大脳新皮質シンドローム」だ!!
ペーパーテストの予定調和の中で、大脳新皮質ばかりを鍛えてきて、
自然との触れ合いにかけたまま成長してしまった人に、
共通して見られる症候群だ。
言語能力に優れ、論理的思考にはやたら強いが、
現実の世界では、物事の本質に迫る力が不足している。
こういう大人を育てることが、今の教育の目的だとしたら、
抜本的に見直したほうがいい。
さかなクンが、大脳の深い部分まで、
バランスよく働いているように見えるのは、学校教育のおかげではないだろう。
魚が好きで、好きで、夢中でのめり込んだ結果だろう。
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最近の状況を見ていると、
大脳新皮質シンドロームの政府高官・官僚といった人たちがいて、
単なる、大脳新皮質シンドロームの強風になびく風見鶏の政治家がいる、
そんなニッポンを感じてしまいます。
ちなみに、さかなクンのものがたりは、
私のドリームマップ授業の必須アイテムになっています。