【引用】出典:『子どものまなざし』佐々木正美
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私はつねづね思っていますが、子どもというのは、
親のいうことはなかなか聞きません。
けれども親のしていることは学ぶし、
よくまねをすると思いますね。
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以下要約
- もし、子どもが親のいうとおり、保育者や先生の言うとおりに育てば、みんなすばらしい子どもたちになると思う。
- ところが、子どもは親の言ったとおりにはしないで、親のやっているとおりにやる。
- 狼少女の例でも分かるように、口なんかきかないで、ただお手本を示していれば、みごとな狼になってくれる。
- 私たちが、こういう子になってほしいと思えば、自分がそのとおりのふるまいさえしていれば、ほんとうはそれだけでいいはず。
- ところが、それがなかなかできないので、その分だけ口でいう。
いまの世の中、いじめの問題、不登校の問題、
子どもの自殺の問題、自立できない若者の問題、
さまざまな子どもたちを取り巻く問題があります。
それを何とかしなければと、みんな躍起になっています。
それは、なんだか本質に迫っていない解決策だと思えます。
今日もニュースで話題になっていたコンビニ問題。
いまや、大人の世界は、弱気をくじく社会です。
それが、当たり前のようにまかり通っていて、
当事者はそれを、おかしいとも思っていないのです。
子どもの問題は、大人の問題。
まず大人の問題をなんとかしないと、
子どもたちがかわいそうです。
大人自身が、まず自分を取りもどすこと、
そしてそれを大事にすること、
それが先決だと思います。
自分を取りもどしたら、
そんな自分として子どもたちと関わればいいのです。