〈Tip & Episode〉虐待の罠

『パパは脳研究者』(三谷宏治)からの引用による

「しつけ」の勉強は、今回で終了です。

 

---------- 抜粋 ------------

虐待をしている親は、「自分が虐待している」

という事実に気づきにくい。

なぜなら、

「虐待された子はかえって養育者に好意を示す」

ことがあるから。

就学前の幼児は、養育者を絶対的に信頼している。

無条件に好意を示す。

たとえ虐待されたとしても、親を嫌うことはめったになく、

それどころか虐待者にさらに行為を示すことが一般的。

 

それは、進化の過程で培われた動物の本能だから。

トラウマボンディングという。

 

哺乳類の子は無力。親に見捨てられたら命は途絶える。

だから、親に好かれるために、多くの戦略を凝らす。

動物の子が、例外なく愛くるしい容姿をしているのは、

親の興味を惹くための作戦の一つ。

 

わが子が自分を避けるどころか、ますます笑顔で寄ってくるので、

虐待する親は勘違いをする。

 

ちなみに、「虐待を受けた子は、将来、虐待する親になる」という

虐待の世代間連鎖については、現在では、統計的に否定されている。

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これについては、私にはエピソードはありません。

学童保育の子どもたちは、親から大切に育てられています。

 

なぜ虐待があるのか、それは普通容易には理解できません。

しかし、私を含めて誰しもが、その要素は持っているのでしょう。

子育て、そして生活するということは大変だからです。

特に、今私たちが生きている現代、そして都会では。

 

私がテレビを観るのは、基本NHKで、

朝の「おはよう日本」から「アサイチ〕にかけてと、

ニュースウォッチ9とクローズアップ現代+にかけてです。

そこで飛び込んでくるニュースは、ある意味悲惨ですが、

起こるべくして起こっていることともいえるでしょう。

 

昨日のクローズアップ現代+は、

住宅ローン・サラリーマンの破綻に関するもので、

その裏には、働き方改革などがあります。

かつての常識は、今では成り立ちません。

すなわち、無理してきたことが、続かなくなったのです。

今日のアサイチは、デジタルタトゥ・ネット炎上被害でした。

 

これらを見ていると、思うことはたくさんありまが、

端的にいってしまえば、

今の人たちは、満たされていないと感じるのです。

  • 今に満足できていない
  • あるものに満足できていない
  • 自分に満足できていない

すなわち、感謝が薄い、

あるいは、感謝がないからそうなっている、

ということだと思います。

  • 今に満足していれば、無理な投資はしないでしょう。
  • 感謝があって満たされている人は、誹謗中傷することはないでしょう。

 

感謝をもって今に生きれば、虐待は起こりようがないのです。

そして、わかりもしないことにわかったような批判もできません。

しかし、実際には起きているのです。

ではどうしたらいいのでしょうか?

それは、私にはわかりませんし、できることは限られていると思います。

 

ただ、少なくとも、自分の周りにいる人の間で、

そういうことが起こらないようには、

何かしらできることがあるとも思っています。

 

かつて、Today`s Tipにも引用した鬼丸昌也さんの言葉があります。

「私たちは微力ではあるが、無力ではない」