〈Tip & Episode〉「わがまま」のススメ

『子どもへのまなざし』(佐々木正美)に

書かれていることを乱暴に一言でまとめると、

「子育ては過保護でいい」

ということかなと思います。


子どもの言うことをしっかり聞いてあげる。

やりたいことをやらせてあげる。

それが大事なんです。


子どもが小さいときには、

望んだことを満たしてあげることが大切なんです。


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子どもたちが今ここで「わがまま」に過ごせるための協力を

私たちおとなが積極的に始めなくてはならない。

『学校って何』(小沢牧子)

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という言葉があります。


この「わがまま」という言葉、どうして今、

他人のことはお構いなしに自分の好き勝手をする、

という意味になったのでしょうか?


「わがまま」とは「自分のあるがままでいる」

という意味であるはずです。


人間は、性善説でしょうか?

性悪説でしょうか?


私は、明らかに性善説だと思います。

そう思って子どもたちに接することが大切だと思っています。

 


昔は、家でも近所でも学校でも、

よく叱られ怒られして、立たされたり、

場合によっては叩かれたりしていたのに、

子どもたちは案外ケロッとしていたのです。


今はそうでもなくなっています。

昔は廊下に立たされても、授業が終わったら、

友だちと外で思いっきり遊ぶという

完全切り替えができていました。


さらに、みんなが悪さをして叱られていたのです。

そして、おとなは、怒鳴ったりもしながらも、

子どもの悪さには、けっこう寛容であったわけです。


そうして「わがまま」いっぱいに育った人たちは、

利己的になったでしょうか?


そんなことはないんです。

相手のことを慮ることが、生まれながらの性善説だと思います。

 

学校って、なかなか「わがまま」ではいられない場所です。

学童保育は、なかなか昔のようにはいかない現代において、

学校の延長線上ではない、

子どもたちが「わがまま」でいられる

とっても大切な居場所だと思っています。