地球が好きな宇宙人

ぼくは、M38星雲からやってきた宇宙人。

地球にあこがれてやってきたのに、今はどうしたらいいんだろうと思って、悩ましい。

 

外からは美しい地球に見えたんだけど、到着してみるとそうではなかったんだ。

世界中で争いごとが絶えず、そこら中がガレキ化している。

いたるところにごみがあふれている。

地球はどんどん汚されているんだ。

 

ぼくは、地球は美しい星であってほしいと思っている。

でも、どうしたらいいんだろう......

毎日悩み続けた。

 

あるとき、ふと気がついた。

悩んで何もしないうちに、ごみは増え続け、争いごとも広がっている。

このまま悩んでいるわけにはいかない。

 

とにかく目の前にあるごみを片付けよう。

その日から毎日、目についたごみを片付けていった。

来る日も来る日も。

 

そうするとある日、ひとりの人間が同じようにごみを拾いはじめた。

それがやがて、2人となり3人となり、どんどん増えてきた。

そのおかげで、周りはどんどんきれいになっていった。

きれいになるから、もっと多くの人も自主的にきれいにするようになった。

さらには、M38星雲の仲間もやってきて、人間たちと一緒に働いた。

 

おかげで、地球は瞬く間にきれいになった。

きれいになった地球には、争いごとは似つかわしくない。

だから争いごとも、今ではもうない。

 

本当に美しい地球!

ぼくは嬉しい!